溝井 裕一ミゾイ ユウイチ |
|---|
所属学部・学科等
- 文学部 総合人文学科 文化共生学専修
職名 (資格)
- 教授 2018年 4月 1日
出身学校・専攻
- 関西大学 文学部ドイツ語ドイツ文学科 2003年 卒業
出身大学院・研究科
- 関西大学博士課程 文学研究科2008年 修了
取得学位
- 博士（文学） 2008年 3月 関西大学
専門分野
| 専門分野 | キーワード |
|---|---|
| 文化人類学・民俗学 | |
| Cultural History, Kulturgeschichte (ドイツ文化史) | |
| Study of Human Animal Relations (人と動物の関係学) |
受賞・学術賞
- サントリー学芸賞（社会・風俗） 2018年 12月 10日 (サントリー文化財団)
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研究業績
論文Rise of Lost Worlds. A Cultural History of the Dinosaur Park, Part 2: Carl Hagenbeck’s Extinct Monsters.査読無大学・研究所等紀要単著溝井裕一文化史;恐竜;ハーゲンベック;パレンベルク関西大学文学論集72.4. 51-862023年3月 The second part of the article series Rise of Lost Worlds features the exhibition of prehistoric animals at the Animal Park Hagenbeck (Tierpark Hagenbeck). It was founded in Stellingen, now a city district of Hamburg, by the German animal dealer Carl Hagenbeck (1844–1913). His animal park was a ground-breaking zoo introducing the three-dimensional ‘panorama’ in which animals roamed freely. In addition, in the eastern corner is the ‘Primaeval Landscape’ (Urweltlandschaft). It was an area filled with prehistoric monsters restored by the sculptor Josef Pallenberg (1882–1946).
What did Hagenbeck intend to represent through his ‘lost world’ with Pallenberg’s assistance? How deeply has the scientific and cultural climate at the time of imperialism influenced Pallenberg’s restorations and the entire landscape? As no one alive has lived during the lost world, extinct animals need to wear ‘flesh’ prepared by summoners to visually represent their original form. Further, the flesh, or collective image of extinct animals, determines their forms and behaviours. Chapter 1 focuses on Hagenbeck’s career as an animal dealer and his concept of the panoramic exhibition and ‘Primaeval Landscape’. Chapter 2 features the characteristics of Pallenberg’s sculptures and the landscape’s construction process, while I explore the cultural-historical background of the prehistoric exhibition at Hagenbeck’s Animal Park in Chapter 3.
講演水槽のなかに広がる宇宙ー水族館の誕生・発展とその文化的背景について溝井裕一文化史;水族館2022年10月 15日日本箱庭療法学会第 35 回大会鳴門教育大学
雑誌記事恐竜、帝国に出現す 植民地時代の「ジュラシック・パーク」その他単著溝井裕一ゲンロン13.2022年10月
雑誌記事動物園・水族館と「肉食」――歴史でたどる「見ること」と「食べること」のかかわりその他単著溝井裕一動物園;水族館;肉食現代思想2022年6月号 特集＝肉食主義を考える2022.6.2022年6月
論文Rise of Lost Worlds. A Cultural History of the Dinosaur Park, Part 1: The Geological Exhibition at the Crystal Palace Park, Sydenham.（この論文（Rise of Lost Worlds第１部）は、『ヴィクトリア朝文化研究』第19号所収の「水晶宮の「ロスト・ワールド」：ヴィクトリア朝時代の古生物展示について」を加筆修正のうえ英訳したものである）査読無大学・研究所等紀要単著溝井裕一文化史;恐竜;ウォーターハウス・ホーキンズ;クリスタル・パレス関西大学『文学論集』第71巻第4号73-1072022年3月 In this essay series, I discuss the exhibition of full-sized models of extinct animals in open (sometimes roofed) areas, which were generally called ‘dinosaur parks’, in Europe, the United States and Japan. Along with dinosaur parks managed independently, the ancient animal dioramas managed by larger facilities, such as zoological gardens, museums and amusement parks, like the geological section at the Crystal Palace Park in Sydenham (1854), are highlighted in this series. I focus on the process of producing these exhibits and exhibit designs. Furthermore, the cultural backgrounds of these exhibitions are examined because they were intimately related to scientific and religious arguments of the time, technological developments, political movements (e.g. imperialism) and historical events, such as wars. The first part of this series focuses on the geological section of the Crystal Palace Park.
論文水晶宮の「ロスト・ワールド」—ヴィクトリア朝時代の古生物展示について査読無学術雑誌単著溝井裕一恐竜;クリスタル・パレス;水晶宮ヴィクトリア朝文化研究179-2082021年11月 ロンドン近郊のシドナムにオープンした水晶宮（クリスタル・パレス）で展示された古生物像について、当時の進化論をめぐる議論、さらには帝国主義や戦争といった背景を視野に入れつつ、文化史的に論じている。
雑誌記事動物園・水族館と戦争―その複雑な関係その他単著溝井裕一動物園;水族館;戦争博物館研究8(56).23-26.2021年7月
著書『動物園・その歴史と冒険』単行本単著溝井裕一動物園;文化史;歴史中央公論新社2021年動物園の歴史、とくに19世紀以降の、動物園の成立と発展過程を、各時代の思潮や文化的背景と絡めながら論じている。
書評観察の変遷「ヒキ」でたどる（信岡朝子著『快楽としての動物保護』）査読無単著溝井裕一日本経済新聞2020年11月 28日
講演帝都に響きわたる咆哮―近代ヨーロッパの動物園・水族館文化査読無単著溝井裕一動物園;文化史2020年11月 28日日本ヴィクトリア朝文化研究学会Zoom開催
雑誌記事コロナ禍中の動物園査読無その他単著溝井裕一動物園;コロナ;パンデミックアステイオン 第93巻2020年11月
講演水族館の文化史―歴史をとおして考えるその過去と未来溝井裕一水族館;文化史2020年2月 22日北海道大学学芸員リカレント教育プログラム北海道大学
訳書「第２次世界大戦までの研究業績―1939年９月」、「文化政策における警察機能」（ミヒャエル・H・カーター著、森貴史監訳『SS先史遺産研究所アーネンエルベーナチスのアーリア帝国構想と狂気の学術』単行本ミヒャエル・H・カーター;森貴史;溝井裕一;ヒカルランド152-2382020年2月 6日
解説随想（神戸新聞） ８回にわたりコラム掲載（ロンドンの豪雨、水族館と「没入感」、「海底散歩」を楽しんだ明治期の人びと、幻の阪神パーク水族館、神戸・大阪の「テーマ・アクアリウム」、ルートヴィヒ２世の奇城、ヘック兄弟の絶滅動物復元計画、原生林・動物の幻影を追って）溝井裕一神戸新聞 夕刊2019年5月 9日～2019年8月 28日
講演水族館の文化史―展示とともに歩む人と魚の物語溝井裕一水族館2019年4月 27日説話・伝承学会 2019年度春季大会、中京大学
書評【木下直之著『動物園巡礼』書評】動物園―いのちと向き合う現場 ひとと動物たちの泥臭い物語溝井裕一週刊読書人2019年3月 1日
著書「水族館 その歴史的な歩み」（錦織一臣編『大人のための水族館ガイド』）査読無単行本単著溝井 裕一水族館;文化史養賢堂41-702018年11月
著書水族館の文化史―ひと・動物・モノがおりなす魔術的世界（サントリー学芸賞受賞）査読無単行本単著溝井裕一水族館;文化史;歴史;養魚池勉誠出版359ページ2018年6月 15日水族展示と鑑賞の歴史を、古代から現代にかけて紹介するだけでなく、各時代の文化的・社会的背景と関連させながら論じる。
著書A Cultural History of Watching Fish ‘From the Side and from Below’: Roman Fish Ponds, Natural History Books, Cabinets of Curiosity, Goldfish Bowls and Aquariums. （長谷部剛編『日本言語文化の「転化」』）なお本稿は溝井裕一著「『魚を横から，下から見ること』の文化史 ─ローマ式養魚池から博物誌，ヴンダーカンマー， 金魚鉢，水族館まで」（関西大学文学論集 65.3/4 (2016) 77–113）を加筆修正のうえ英訳したものである。査読無単行本分担執筆MIZOI,Yuichi魚;水族館関西大学東西学術研究所pp. 212-2562017年3月 31日The purpose of this essay is to trace the history of ‘watching fish’—from Roman fish ponds, to natural history books, to cabinets of curiosity, to goldfish bowls, to modern aquariums and to reveal the impulsion of the people in countries of the East and West for catching, describing and observing live fish to his/her satisfaction.
著書「怪物のうごめく海で―古代～中世ヨーロッパにおける『ひとと水族の
関係史』」大野寿子編『グリム童話と表層文化』査読無単行本分担執筆溝井裕一養魚池;ひとと動物の関係学;;勉誠出版337－3602017年古代～中世ヨーロッパにおける漁業、養魚池、伝承などをとおし、ひとと水族の多様な関係について考察する。
著書『想起する帝国―ナチス・ドイツ記憶の文化史』査読無単行本共編著溝井 裕一;細川 裕史;齊藤 公輔ナチス;記憶;ルッツ・ヘック;ワーグナー;言語社会学;アイアンスカイ;ヒトラー最後の12日間;帰ってきたヒトラー勉誠出版2016年12月 31日4585221557ナチス・ドイツは、建築や言説、祝祭、シンボル、音楽、動物観など、様々な西洋文化を無節操に利用し、過去のイメージを想起させることで、自らの正統性を人びとに訴え、大衆操作を試みた。また現在では、ナチスやヒトラーのイメージが映画や小説で再生産され、様々な形で受容されている。過去と現在、二つの視点から、ナチス・ドイツの文化政策と受容のあり方を探る。
論文The Exhibition of Oceans: A History of the ‘Immersive Exhibition’ at Public Aquariums from the 19th to the 21st Century査読無大学・研究所等紀要単著MIZOI,Yuichi水族館;歴史;水族館の歴史;没入感;;;関西大学文学論集 66.379-1222016年12月 16日This paper aims to trace the history of the ‘immersive exhibition’ at public aquariums from the 19th to the 21st century, with reference to technological developments as well as the social and cultural background of these exhibits. We also take a look at what these kinds of exhibitions might look like in the near future.
In this paper, we also consider the ‘reality’ presented by aquarium exhibitions. The simulated seascape cannot seem ‘realistic’ unless it meets visitors' expectations. Therefore, aquarists have over time tried to reconstruct’ oceans’ so that visitors would feel as if the exhibition were ‘real’.
The first section of this paper focuses on the features of early immersive exhibitions from the 19th to the beginning of the 20th century, comparing them with other visual cultural forms, such as the panorama. The second section treats aquariums from the 20th century to the beginning of the 21st century. We have selected here representative aquariums in Western and Eastern countries and analyse their exhibition styles. In the last section, which features the advent of new exhibitions that apply VR technology, we concisely discuss the exhibition that may appear in the near future.
著書「メルヒェンと伝説、その驚きの世界観－変身譚を中心に」（大野寿子編『グリムへの扉』）査読無単行本分担執筆溝井 裕一;グリム;伝説;勉誠出版181-208頁2015年5月 30日
著書「シュトゥットガルト―産業都市がもつ『ワイルド』な側面に迫る」（森貴史編『ドイツ王侯コレクションの文化史』）査読無単行本分担執筆溝井 裕一;ヴンダーカンマー;驚異の部屋;驚異の部屋;驚異の部屋;勉誠出版277-305頁2015年1月 16日シュトゥットガルトのヴンダーカンマーの歴史、シュトゥットガルト動物園の成り立ち、シュトゥットガルト駅の文化的価値について
著書「人狼伝説から人狼裁判へ」（浜本隆志編『欧米社会の集団妄想とカルト症候群――少年十字軍、千年王国、魔女狩り、KKK、人種主義の生成と連鎖』）単行本分担執筆溝井裕一明石書店2015年
論文「『ハーメルンの笛吹き男伝説』における父親像と母親像」（野口芳子編『グリム童話とドイツ伝承文学における父親像と母親像』）査読有学術雑誌単著溝井裕一;ハーメルン;笛吹き男;伝説;日本独文学会研究叢書3-14頁2014年10月 11日「ハーメルンの笛吹き男伝説」において失踪したとされる、子どもたちの中世―近世における社会的立場について、またそこから浮びあがる父親、母親との関係について、15―16世紀の資料を中心に分析する
学会発表「想起された「ゲルマン的自然」―古代生物復元計画」（ポスター発表、溝井裕一、細川裕史、齊藤公輔「想起する帝国―ナチス・ドイツにおける「集合的記憶」に関する考察」）溝井 裕一;2014年10月 11日日本独文学会京都府立大学ベルリン動物園長ルッツ・ヘックによる古代動物復元計画と、その原動力となった古代～中世ドイツ文化への憧憬について。
著書『ドイツ奇人街道』査読無単行本共著溝井 裕一;森 貴史;細川 裕史;;関西大学出版部2014年7月 31日サン＝ジェルマン伯爵、ファウスト博士、ベアーテ・ウーゼなど、ドイツに名を残す「奇人」たちの足跡をたどる。
著書『動物園の文化史―ひとと動物の5000年』査読無単行本単著溝井裕一;動物園;メナジェリー;自然観;ハーゲンベック;ルッツ・ヘック;勉誠出版2014年4月 古代メソポタミアから現代まで、動物園の歴史をたどりながら、人と動物の関係の移り変わりを探る。
学会発表「ハーメルンの笛吹き男伝説の場合」（野口芳子ほか シンポジウム≪グリム童話とドイツ伝承文学における父親像と母親像≫）溝井裕一;ハーメルン;伝説;ジェンダー;父親;母親;家族;2013年9月 29日日本独文学会北海道大学
編著『グリムと民間伝承 東西民話研究の地平』単行本編著溝井裕一;グリム;メルヒェン;メルヘン;伝説;麻生出版2013年7月 20日グリム兄弟、あるいはヨーロッパやアジアの民間伝承にかんする、最新の論文をまとめたもの。
著書「『笛吹き男』伝説の舞台、ハーメルンを歩く」ほか（５、６、９章） （浜本隆志ほか編 『現代ドイツを知るための62章』）査読無単行本分担執筆溝井裕一;ドイツ;ファウスト;ハーメルン;白雪姫;笛吹き男;ハイニヒ;明石書店35-39, 40-44, 59-63頁2013年4月 旅行、環境、生活など、現代ドイツ文化にまつわる62のテーマを取りあげ、わかりやすく解説する。
共訳「1608年の『伊勢物語』とその17世紀日本における版本挿絵への影響」 （山本登朗編 『日本を愛したドイツ人 フリッツ・ルンプと伊勢物語版本』） 査読無単行本溝井裕一;山本登朗;ルンプ;伊勢物語;関西大学出版部3-73頁2013年3月 フリッツ・ルンプの博士論文「1608年の『伊勢物語』とその17世紀日本における版本挿絵への影響」の邦訳。
著書「日本昔話研究者としてのフリッツ・ルンプ」 （山本登朗編 『日本を愛したドイツ人 フリッツ・ルンプと伊勢物語版本』） 査読無単行本分担執筆溝井裕一;ルンプ;関西大学出版部277-292頁2013年3月 フリッツ・ルンプの日本昔話研究の概要。
講演「グリーンマンと探検する森の国ドイツ」溝井裕一;グリーンマン;2013年2月 27日Klub Zukunft中世のふしぎな教会彫刻グリーンマンがもっていた意味について、古代ケルトの世界観や中世の自然観と関係させながら解説した。
著書「ドイツの民間伝承における異界と異人」 （大野寿子編 『超域する異界』）査読無単行本分担執筆溝井裕一;異界;伝説;勉誠出版55-85頁2013年1月 28日日本とドイツの伝説における「異界」のイメージを比較し、その背後にある思考パターンについて考察する。
論文「『動物王カール・ハーゲンベック』の神話と日本人」査読有学術雑誌単著溝井裕一;動物園;ハーゲンベック;ドイツ文学論攷54巻7-30頁2012年12月 25日「動物王」ともうたわれた動物取引業者カール・ハーゲンベックが、民族展をおこなうなど負の側面もあるにもかかわらず、戦前戦後の日本においてなぜ称賛され、英雄視されたかを考察する。
講演「『解雇された兵隊』と近世の家父長制」 （野口芳子、ベルンハルト・ラウアーほか グリム童話刊行 200 年記念 シンポジウム. ≪グリム童話とジェンダー ―文字・図像・音楽にみる家族像―≫） 溝井裕一;グリム;メルヒェン;メルヘン;傭兵;2012年10月 28日武庫川女子大学グリムのメルヒェンに登場する「傭兵」の特徴を取り上げ、その背景に見られる男性像について考察した。
講演「メルヒェンの世界観・伝説の世界観―変身譚を中心に」 （大野寿子、ベルンハルト・ラウアーほか 東洋大学創立125周年事業『グリム童話』刊行200年記念国際シンポジウム「グリム童話200年のあゆみ―日本とドイツの架け橋として―」） 溝井裕一;グリム;伝説;メルヒェン;メルヘン;2012年10月 20日東洋大学『グリム童話』刊行200年記念国際シンポジウム。溝井はこのなかで、ともに「民間伝承」とされる伝説とメルヒェンがもつ独特の世界観について、「変身」をテーマにして論じた。
解説「ファウストはなぜモテる?!」査読無その他単著溝井裕一;ファウスト;『幕があがる。』まつもと市民芸術館第26巻8頁2012年10月 ドイツで長年にわたり愛されてきたファウスト博士の物語について解説。
論文「〈ジュラシツク・パーク〉へいたる道 : 近世-近代ヨーロツパの動物園とその背景にある自然觀について」査読無大学・研究所等紀要単著溝井裕一;動物園;ジュラシック・パーク;ジュラシックパーク;関西大学 文学論集第62巻第2号 pp. 61-852012年9月 近世―近代ヨーロツパにおける動物園の発展と、その背景にある自然観の変化について考察する。
学会発表「近代ドイツ動物園の興亡―帝国主義から生態系改造計画まで」溝井裕一;動物園;ハーゲンベック;ルッツ・ヘック;2012年7月 8日阪神ドイツ文学会大阪国際大学ドイツ帝国の勃興とともに発展した近代ドイツ動物園。その帝国主義とのかかわりや、ナチ時代に生態系改造計画にまで手を染めようとした事実をとりあげた。
学会発表近代ドイツ動物園の興亡―帝国主義から生態系改造計画まで溝井裕一2012年7月 8日阪神ドイツ文学会第209回研究発表会大阪国際大学
論文「動物園のルーツを探る―古代から中世までの『動物コレクション』とその役割について」査読無大学・研究所等紀要単著溝井裕一;動物園;関西大学 文学論集第62巻第1号 pp.25-542012年7月 古代～中世の中国、ヨーロッパ、メソアメリカに存在した動物コレクションの形態と、その機能について考察する。
著書「『境界の顔』としてのグリーンマン」 （蜷川順子編 『顔をみること』） 査読無単行本分担執筆溝井裕一;グリーンマン;;;;;関西大学出版部1-32頁2012年3月 人頭と植物が融合した、中世の教会彫刻「グリーンマン」を、「境界」の概念を用いて分析する。
研究報告「ドイツの民間伝承における異界と異人―ハーメルンの笛吹き男からメフィストフェレスまで」 （大野寿子ほか シンポジウム（研究発表会）総合テーマ：「異界」へのいざない―ドイツ、日本、中国の文学・音楽から）溝井裕一;グリム;伝説;メルヒェン;メルヘン;異界;2011年6月 5日聖徳大学日本とドイツの伝説における「異界」のイメージを比較し、その背後にある思考パターンについて考察した。
著書「近代メルヘンにおけるジェンダーの問題」 （浜本隆志ほか 『ヨーロッパ・ジェンダー文化論』）査読有単行本共編著溝井裕一;メルヘン;メルヒェン;グリム;明石書店142-187頁2011年4月 筆者が担当したのは、グリム・メルヘンにおける男性観と女性観についてである。
論文「グリーンマンと中世の森」査読有学術雑誌単著溝井裕一;グリーンマン;樹木崇拝;『説話・伝承学』第19号 195-2122011年3月 説話・伝承学会中世ヨーロッパの教会彫刻グリーンマンに込められた意味と、当時の森にまつわるイメージとのかかわりについて論じる。
論文「『野獣の主』伝承とヨーロッパの狩猟文化―ドイツ語圏を中心に」査読有学術雑誌単著溝井裕一;野獣の主;伝説;;;狩猟;;『昔話―研究と資料』第39号 166-1822011年3月 日本昔話学会ドイツ語圏に伝わる「野獣の主」の伝説の特徴と歴史を紹介するとともに、この伝承と古代～近世の狩猟文化とのかかわりを論じる。
講演「魔法使いファウスト伝説と西洋文化史」溝井裕一;2010年10月 27日Klub Zukunft
書評「アクチュアルに、文化と歴史から読み解く好著」 （浜本隆志ほか編著『ドイツのマイノリティ』について）査読無その他単著溝井裕一;マイノリティ;ユダヤ;『書評』通巻134号152－156頁2010年10月 関西大学生活協同組合『ドイツのマイノリティ』の書評。
著書「聖ヨハネ祭と『ハーメルンの笛吹き男伝説』」 （浜本隆志編 『異界が口を開けるとき』）査読無単行本分担執筆溝井裕一;ハーメルン;笛吹き男;グリム;伝説;;;;関西大学出版部117-172頁2010年3月 筆者が担当する章では、ハーメルンの笛吹き男伝説と、「異界が口をあけるとき」としての聖ヨハネ祭とのかかわりについて考察している。
ゲストスピーカー「魔術師ファウスト―悪魔と旅するドイツ」溝井裕一;ファウスト;伝説;2009年12月 12日日本学術振興会科学研究費（基盤研究Ｃ）共同研究「超域する「異界」―異文化研究・国語教育・エコロジー教育の架け橋として―」 第三回研究会東洋大学ファウスト伝説の内容と、ファウストゆかりの地について。
著書『ファウスト伝説－悪魔と魔法の西洋文化史』査読無単行本単著溝井裕一;ファウスト;魔法;悪魔;伝説;;;;;文理閣2009年8月 近世ドイツ社会におけるファウスト伝説の形成ならびに、その背景にあった悪魔信仰、魔法信仰について備考：ドイツの民間伝承研究誌Fabulaの文献目録にて紹介。第51巻１号163頁
論文「伝説と集合的記憶―伝説において過去はいかに『想起』されるのか」査読無大学・研究所等紀要単著溝井裕一;伝説;アスマン;『東西学術研究所紀要』第42輯 61-992009年4月 東西学術研究所民間伝承における「伝説」というジャンルを、「集合的記憶」のメディアとして位置づけ、その機能について論じる。
研究報告「悪魔が奏でる音の魔力－笛吹き男・ファウスト・死の舞踏」溝井裕一;2009年1月 13日東西学術研究所 第六回研究例会関西大学
著書「グリーンマン探訪」 （浜本隆志編 『ヨーロッパ人相学』） 査読有単行本分担執筆溝井裕一;グリーンマン;;白水社130-167頁2008年7月 筆者の担当した章では、中世の教会彫刻グリーンマンについて、その起源、歴史、意味の変遷を論考している。
研究報告「ファウスト伝説―近代における『魔法使い』像の形成と変容」溝井裕一;2008年6月 15日グリムと民間伝承研究会立教大学
学会発表「魔女擁護者レルヒアイマーと『悪魔伝説』－『魔法に関するキリスト教的考察と警告』にみる16世紀の世界観」溝井裕一;2008年6月 14日日本独文学会立教大学
研究報告「聖ヨハネ祭と『ハーメルンの笛吹き男』伝説」溝井裕一;2007年12月 14日東西学術研究所、平成19年度第五回研究会関西大学
研究報告「異界が口を開けるとき－ハーメルンの笛吹き男伝説にみる夏至にまつわる世界観」溝井裕一;2007年12月 9日歌謡研究会・比較民話研究会合同例会奈良教育大学
研究ノート「異界が口をあけるとき―『ハーメルンの笛吹き男伝説』と夏至にまつわる民間信仰について」査読有学術雑誌単著溝井裕一;伝説;夏至;『ドイツ文学』第133号2007年10月 15日日本独文学会「ハーメルンの笛吹き男伝説」と夏至にまつわる民間信仰について。
論文「伝説は語る―伝説研究に何ができるのか―その意義と展望について」査読無大学・研究所等紀要単著溝井裕一;伝説;レーリヒ;『独逸文学』第51号213-2372007年3月 関西大学独逸文学科委伝説研究の歴史をふりかえり、これからの人文科学において国際的伝説研究の果たすべき役割を論じる。
論文「魔術師ファウストの『死と再生』について－『実伝ヨーハン・ファウスト博士』と伝説の比較研究」査読有学術雑誌単著溝井裕一;ファウスト;伝説;『ドイツ文学論攷』第48号27-47頁2006年12月 阪神ドイツ文学会「ファウスト伝説」ならびに「ファウスト民衆本」における、魔術師ファウストの「死と再生」のモチーフと、その文化的背景について考察する。
学会発表「集合的記憶のメディアとしての文学」（シンポジウム《文化的記憶のメディアとしての文学》）溝井裕一;2006年9月 30日関西大学独逸文学会関西大学
論文「ファウスト博士の変身と古代自然観－16世紀民衆本における『変身魔術』をめぐる考察」査読有学術雑誌単著溝井裕一;ファウスト;魔術;民衆本;『昔話―研究と資料』第34号116-129頁2006年7月 日本昔話学会16世紀の「ファウスト民衆本」における変身魔法のモチーフと、その背景にあるヨーロッパの自然観について。
学会発表「異界が口をあけるとき－ハーメルンの笛吹き男伝説にみる夏至にまつわる世界観」溝井裕一;2006年6月 3日日本独文学会学習院大学
論文「『飲み込む龍』と通過儀礼－ヨーロッパの図像における『死と再生』の概念について」査読無大学・研究所等紀要単著溝井裕一;龍;通過儀礼;ケルト;『東西学術研究所紀要』第39号79-103頁2006年4月 東西学術研究所ヨーロッパの図像や伝承に登場する「飲み込む龍」のモチーフを、ヘネップの通過儀礼論をもとに考察する。
論文「樹木文化のなかのヨーロッパ船舶史－ヨーロッパにおける樹木観の変容と、船舶建造による森林破壊をめぐる考察」査読無大学・研究所等紀要単著溝井裕一;森林;樹木崇拝;『千里山文学論集』第75号133-159頁2006年3月 関西大学文学研究科ヨーロッパにおける船舶建造が引き起こした森林破壊と、それにともなう自然観の変容について。
論文„Der Klabautermann- und der Funadama-Glauben － Zu Schutzgeistern der Schiffe in Nordeuropa und in Japan“査読無大学・研究所等紀要単著MIZOI,Yuichi;クラバウターマン;『独逸文学』第50号179-203頁2006年3月 関西大学独逸文学会ドイツの船の守護霊クラバウターマンと、日本の船霊との比較、ならびにその根底にある共通した信仰について。
研究報告「クラバウターマン信仰と日本の船霊－船に宿る守護霊をめぐる考察」溝井裕一;2005年12月 23日歌謡研究会・比較民話研究会合同例会奈良教育大学
学会発表「魔術師ファウストの変身－16世紀民衆本に見る、魔術師の変身と古代自然観の関係について」溝井裕一;2005年7月 3日日本昔話学会京都女子大学
研究報告「魔術師ファウストと変身のモティーフ－『魔術』に隠れた古代の自然観について」溝井裕一;2005年5月 4日グリムと民間伝承研究会早稲田大学
学会発表「魔術師ファウストの復活－ファウスト民衆本や伝説にみられる、『死と再生』のモチーフについて」溝井裕一;2005年4月 3日阪神ドイツ文学会関西大学
論文「『魔女』に対する拷問と処刑」（シンポジウム「グリム・メルヒェンと『魔女』報告」）査読無大学・研究所等紀要単著溝井裕一;魔女;グリム;『独逸文学』第49号269-283頁2005年3月 関西大学独逸文学会「魔女」に仕立てられた女性たちへの拷問と処刑の種類と、その背景にある世界観ならびに民間信仰について
マルジナリア「タンホイザーとゲルマン信仰―『地獄の女神ヴィーナス』の素顔」査読無大学・研究所等紀要単著溝井裕一;タンホイザー;ゲルマン;『独逸文学』第49号373-382頁2005年3月 関西大学独逸文学会タンホイザー伝説の起源と変遷、ならびにその背景にあるゲルマン信仰について。
学会発表「『魔女』に対する拷問と処刑」 （シンポジウム《グリム・メルヒェンと「魔女」》）溝井裕一;2004年9月 25日関西大学独逸文学会関西大学
論文「ファウスト伝説の起源－1587年のファウスト民衆本と魔術の歴史との関係について」査読無大学・研究所等紀要単著溝井裕一;ファウスト;魔術;『独逸文学』第48号143－168頁2004年3月 関西大学独逸文学会ファウスト伝説の起源ならびに魔術の歴史との関係について。
教育業績
- 2024年度
- １．教育内容・方法の工夫（授業評価等を含む）
現時点では、パワーポイントとレジュメを連携させた授業をおこなっている。これにより、学生は異文化について視覚的に学ぶことが可能となり、モチベーションの向上をもたらすことができる。またレジュメはWebを通じてダウンロード可能となっている。いくつかの講義では、授業の最後に教えたことを書かせるようにした。これにより、学生は授業内容を復習することができる。ゼミにおいては、学生の発表ののち、各テーマに関するレジュメを改めて配布し、概要を述べるスタイルをとったが、これが学生には好評であった。またアンケートを実施した際は、質問や要望にたいし、できるだけレスポンスするよう心がけた。オフィスアワーでは、発表等で行き詰った学生や、将来について相談のある学生が来ると、真摯に対応している。 - ２．作成した教科書、教材、参考書
自分で作成したレジュメを主に活用している。これは講義に関係する図版、キーワード、メモ欄を配したものであり、復習等に活用できる。リレー講義「ヨーロッパのマイノリティ」や「ジェンダー文化論」などでは教科書を使用し、これとレジュメを組み合わせて授業をおこない、ドイツ語の授業では指定教科書を使用した。 - ３．教育方法・教育実践に関する発表、講演等
特になし。 - ４．その他教育活動上特記すべき事項
特になし。